RED CEDAR Round table w/ironlegs
バームクーヘン
天板の厚みが65mm
お客様がバームクーヘンと表現した、レッドシダーの側面のきれいな木目が印象的で鉄の無垢の棒でできた細い3本脚とのバランスがどこか新しく特別な雰囲気を持っている力強く、そして優しいテーブルができました。
天板のレッドシダーの薄桃色のような木の色と脚のFarrow&Ball社の薄いグレーのコンビネーションが、
相性の良いニュートラルカラーの組み合わせになっていて、どこか透明感すら感じる清楚な仕上がりなのも大きく太いテーブルらしからぬ、さらっとしたスタイルに昇華できたポイントだと思います。
あのテーブルの、、、
始まりはお客様のご要望でラウンドテーブルを作りたい。
「Instagramで見たあの、、、」
それは前に作ったオーバルテーブルのことで
そのデザインが大好きですと。。
それは天板が65ミリで2000×1000のラウンドテーブル。
脚は中央脚からの脚元部が3本のアイアンレッグ2つで出来ていてシンプルでいて独特なデザイン。
見ていてくれたことの嬉しさに浸りながらその場で簡単なスケッチを描いて
お部屋にあうお色目もご提案し、すぐに形は決まりました。
少し狭めのダイニングルームということで、動線を確保しやすいラウンドテーブルはもってこいの形。
サイズも計算して1100で決定しました。
脚はクロカワ仕上げではなく、色を塗られたいとの事でfarrow&ball のPUBECK STONEという色を選ばれました。この色はfigのお店の壁にも使われているとても綺麗で上品なグレー。ニュアンスカラーで多くの色を包み込める包容力を持っています。
マットが良いですよね?と同じ意見でしたので、プライマーを塗装後、フラットのF&B水性塗料にフラットの仕上げオイルでコーティング。汚れ防止もしっかりと。
アジャスターもアイアンでオリジナルで製作してフェルトで保護。
天板は厚みがあるので、ノペッとしないように板と板の接ぎ地のところを凹まして溝加工を入れて立体感を出します。ゴミが詰まるというデメリットもあるんですが、今回はデザイン的にもご希望だったので加工することにしました。
細部までしっかりと打ち合わせをします。
ただここからが少し大変でした。。
材料がない!
天板の材料が見つからなかったんです。
レッドシダーの厚板では良くあることなのですが、在庫無しでした。しかもほとんどが枕木使用が多いのか、燻されていたりしていて最低限の消毒だけで済ませてるものが少なかったのですが、1社だけ電話で確認すると入荷予定があるとのこと!すぐに予約をして、入荷を待ちました。約1ヶ月ほど。すごくラッキーでした。
しかも出来る限り色合わせをして送ってくださるとのこと。レッドシダーは白っぽいところと赤っぽいところの差が激しい。ふたつ目の弱点。そんなところも僕はこの木が大好きな理由なんだけどね。ただ建材としては見逃せるところだけど、家具材としてはある程度合わせたいところ。
いつもは材料を少し多めに取って対処してる。今回は信じて任せてみた。おー!来た材料見てすごく頑張ってくれたのがわかった。ありがたい。(注意: 完璧合うことはないです)
レッドシダーの特性
上記で
・厚板の在庫が少ない
・板の色目が赤と白でばらつきが大きい
と2点弱点を書きましたが、いいところもすごくある木なんです。
まずはなんと言っても香り。この木の持つ匂いはなんとも心を落ち着かせてくれる。虫は嫌がるけどね。
檜の仲間だから腐りにくく、虫もつきにくい。僕は残った端材をチェストやシューズクロックに入れて防虫と匂い予防している。
また乾燥などによる狂いが生じにくく、加工後の建て付けが悪くなりにくい優秀な木材なんです。
木目も綺麗で色も少し赤みがかかっていて優しい。上品な色目なのでナチュラルだけではなくモダンな雰囲気にも合う。
ただ柔らかい。。なので書き物するときは下に敷物が必須です。でもこの柔らかさが建築資材の観点から捉えると、優れた断熱効果を生み出します。木の構成密度が低く中に空気がたくさん入っているからです。
なのでfigでは外装材と内装仕上げ材にも使ってます。
図面〜製作・塗装〜完成
まずは全体図を描いてお客様と確認後、今回は木部と鉄部があるのでそれぞれの図面を仕上げて製作開始。
そして出来上がった天板と脚の塗装を開始する。
天板はナチュラルオイル、レッドシダーの美しさはそのままにしっかりと2回塗り。
塗布ー研磨ー塗装ー仕上げ研磨
脚はシンナーで脱脂後、プライマーで錆止めし水性塗料2回塗り、最後にマットオイルで仕上げる。
脱脂ー下地塗布ー水性塗料塗布ー水性塗料塗布ーマットオイル
塗装後、天板と脚を組み立てて完成!
めちゃくちゃかっこいいラウンドテーブルが出来ました。
- Name
- RED CEDAR Round table with Ironleg
- Size(cm)
- φ1100 H720
- Material
- TableTop / Red Cedar(レッドシダー)
Leg / Iron(鉄) - Type of paint
- TableTop / Natural Mat Oil without wet taste
(本来の木の色が楽しめる無塗装に近いオイル塗装)
Leg / Farrow and Ball No.275 PUBECK STONE Estate Emulsion and Mat Oil
(ファローアンドボール社の水性塗料を塗布の後マットオイルでフィニッシュ) - Remarks
- Iron Adjusters designed by fig
食べてしまいたくなる天板のテーブル
RED CEDAR Round table w/ironlegs レッドシダー ラウンドテーブル
天板の厚みが65mm
お客様がバームクーヘンと表現した、レッドシダーの側面のきれいな木目が印象的で鉄の無垢の棒でできた細い3本脚とのバランスがどこか新しく特別な雰囲気を持っている力強く、そして優しいテーブルができました。
天板のレッドシダーの薄桃色のような木の色と脚のFarrow&Ball社の薄いグレーのコンビネーションが、 相性の良いニュートラルカラーの組み合わせになっていて、どこか透明感すら感じる清楚な仕上がりなのも大きく太いテーブルらしからぬ、さらっとしたスタイルに昇華できたポイントだと思います。

